外郎売
拙者親方と申すは
お立会の中にご存知の御方もござりましょうが
お江戸を発って
二十里上方
相州小田原一色町をお過ぎなされて··········(略)
今からさかのぼること○○年前
旅行会社への就職を目指し
通っていた学校での思い出(苦い思い出)
「話し方」という授業がありました
人前で話すことが多くなる職業に備える
授業内容で
担当する先生は現役の 「役者」
先生は1ヶ月の猶予を私達に与え
全て暗記して 来月からの授業では
前に立ち「外郎売」を1人ずつ暗記で発表するという課題が出されました。
配布されたプリントは全体が活字で
普通の速度で読んで約7分間という
なが〜いセリフ(途中に早口言葉)が びっしり詰まっている原稿でした。
人前で話すことが苦手だったyuzunohana·····
この授業がある日は とてもとてもとても苦痛でした💦
当たる順番はランダム。
いつ当たるかわからない罰ゲーム的な授業でした。
暗記は完璧。
毎日毎日ぶつぶつと声に出して暗記に励み
母と弟の前で何回か練習したのを覚えています。
·····いよいよ発表の日·····
自分の名前を呼ばれて
心臓の音が自分に聞こえるぐらいドキドキして仕方なく教室の前に歩いた記憶があります
ゆっくりゆっくり歩きました(笑)
人生初の「逃げたくても逃げられない」場面
だったと思います。
「拙者 親方と申すは·····」の最初が数分経っても声に出せず
教室中がシーンとしてしまい
それがまたドキドキに繋がり·····(笑)
先生は
「いいですよ。何分でも待ちますから」
と、励まし?とは とても思えないお言葉🙊
「時間がないので また次回にしましょう」と
言ってもらいた〜〜〜〜〜〜〜い私でした
ふとニュースで「外郎売」を耳にしたんです
先月 「七月大歌舞伎」では
6才の 堀越 勸玄くんが この「外郎売」の
4分近い早口言葉の場面を 舞台で披露された
とのこと。
勸玄くんを尊敬します
色んな意味で 尊敬します
そして 応援したい気持ちになりました·····
できれば 逃げたいと思ってしまった自分
できれば 次回にしましょうと言ってもらいたかった自分·····
そんな yuzunohanaの苦い思い出ばなしでした
今回は 地味な🙊お話しでしたので
この数日で旅行していた時に撮影した写真を
あいだに差し入れて投稿してみました
「関」かん
〜繰り返し読みたい禅語より~
人生には いくつもの関門が用意されています
乗り越えられるだろうか
不安になることも
逃げたくなることも
愚痴をこぼしたくなることも
そんなとき
困難から目をそらさず
ひたむきに取り組むことができれば
新しい景色が見えて来るという·····
関門の先には
きっと
たくましくなった 「あなた」「わたし」
が いるはずです
先生
逃げない事の大切さを 教えてくださって
ありがとうございました🍀